平成29年10月1日(日)、爽快な秋晴れの中、
西都市の元徳館武道場において、(公財)
合気会の昇段審査会が開催されました。
結果は、初段が3名、三段が2名合格しました。
今回の審査は40~50代が中心でしたが、社会生活や家庭との両立はたいへんだったと思います。きっと少しずつ時間をやりくりし、
稽古されてきたのでしょう。
皆さん、かっこいいですよね。
おめでとうございます。
さて今回は、参考までに「
今後の課題」として新陰流の神妙剣についてお話をさせてもらいまし
た。要旨は、以下のとおりです。
<要旨>
「合気道開祖植芝盛平先生は、
様々な柔術を学んだ後に剣術を工夫された。
その剣術の一つに柳生新陰流があるが、
私はこの剣術の神妙剣が合気道に影響を与えたものと考えている。
この神妙剣について、簡単に説明する。
それぞれの心身に危険に出会った場合に発動し、
危難を切り抜ける装置(回路?)が元々備えられているが、
この装置を発動させるコツは自然体にある。
真の自然体で無心に至り、この装置が作動し剣を操るときは、
自然と刀法の理に適い、
敵の千変万化の攻撃にも自在に対応できる。このことを神妙剣という。
結局のところ、『眠っていて(無意識の状態)、
背中が痒いときに頭をかくことはない』。この場合、
きちんと自然に痒い場所をかくはずで、
仮にそうでなかった場合は、何かが阻害しており、
この邪魔をしているものを省く作業が必要になる。
具体的には、自身の動きの無理や無駄を除くことから始めて、
心を乱す己の邪心(非)である「十悪」
を切り捨てていく作業、いわゆる非切の太刀を行う。
この場合の十悪とは、「我慢、過信、貪欲、怒り、恐れ、危み、
疑い、迷い、侮り、慢心」のことであり、いわゆる邪念・邪心・
妄念といった心が乱れる原因を指し、武道的に言えば「
心が居着いた十の状態」のこと。
これらは全て心を曇らすものであり、『“
心が本来持っている機能を発揮できない状態”、または“
心のありがたさを失わせるもの”』だと言える。これが神妙剣の発動を阻害する要因である。
今後、合気道の稽古においては、ただ型を反復するだけでなく、
心を乱す己の邪心を排除し、真の自然体と無心を工夫して、
この神妙剣の境地に至ってほしいと願う」。
以上です。
合格者の皆さんの参考になれば幸いです。
最後に‥、「合格ロス」が早めに終了することを願っています(笑)
【リンク】
◇宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」
◇合気道元徳会ブログ「合気の舞」
◇合気道元徳会道場長コラム「サムライハート」
◇Youtube「Aikido Gentokukai」チャンネル