宮崎県西都市を中心に活動している宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」のブログです。当会は「人間性の向上と健康的な心身の獲得」を目的に活動しており、幼少の子供からシニア世代まで幅広い年齢層の方が稽古しています。護身術や心身鍛練はもとより、健康法や心身浄化法としても優れた合気道は、年齢性別を問わず楽しめる生涯武道で「自己を高め、魂を磨く武道」と呼ばれています。私達は、この素晴らしい合気道を一人でも多くの人に伝えたいと考えています。興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。詳細はホームページをご覧ください。

2016年3月31日木曜日

卒業おめでとう!!

 当道場を卒業する皆さん、


 卒業おめでとう!!



 これからは、それぞれの道を歩み出すことでしょうが、初心を忘れず、素晴らしい人生を歩んでいただきたいと思います。‥がしかし、本当の合気道の修業というものは実はこれからですよ(笑)


  合気道は、何も畳の上で行うだけが能ではありません。
  武術というものは、社会生活に活用して始めて意味があると信じます。


  私の理想は、無刀流の剣客(元全日本剣道連盟会長)で、第5代最高裁長官の石田和外(いしだかずと)氏。


  合気道というものは、社会生活において非常に役立ちます。「真の意味の護身術」と言えば理解してもらえるでしょうか。とりあえず参考までに思いつく内容を列記してみました。合気道は、きちんと実利もあることを理解しておきましょう。



 『礼』
  「立場をわきまえ、不快感を与えないこと」、「形式よりも気持ちが大事」が基本と心得ること。また、社会人としての基本的なマナーを全て一通りは学んでおきましょう。組織に属する者は、いくら実力があっても礼を欠く場合は、現代版の遠島・島送りは当たり前に行われます。

  礼を分かりやすく示せば、5つのS、つまり「5S(ファイブエス)」にまとめられます。これは、「スピード、スマイル、誠意、スマート、スタディ」の頭文字のSをまとめたもの。これを軸に仕事に従事すれば間違いなし。誠意が中心にあることを忘れずに‥。詳細は自身で体験し理解しましょう。


 『構え』
  心、頭脳、身体の最大限の能力を発揮する鍵は姿勢にある。常に姿勢を正して、最大限の能力を発揮できる体勢を維持し、様々な困難を突破しましょう。また、これからは、自身の天命とは何かを自覚することに努めて、それぞれの「心構え」を練り上げましょう。


 『歩法』
  絶対に居着かないこと。心が居着いた状態がいわゆる鬱やノイローゼと呼ばれる状態。また、身体が軽快なステップが踏めないようでは重用されません。そのためには、心と身体のどちらも居着かせない工夫を怠らないことが大切です。


 『間合い』
  他人との間合い間隔を磨くことは大事。「親切とお節介の違い」の理解が間合い感覚。このため、踏み込み過ぎず、離れ過ぎないことが肝要。「軒先を貸したら母屋を乗っ取られた」という例え話は、この間合い間隔の欠如が原因。自分なりのちょうどよい間合い間隔を掴みましょう。



 『入身』
  問題が発生したら、逃げずに素早く入身すること。逃げて下がるほど負けに近づくのは武術界の常識です。


 『転換・転身』
  問題に応じて柔軟に対応すること。真っ直ぐ対応してダメなら引いてみる。引いてダメなら回してみる。回せないなら自分が回れ。時と場合によっては、「回答を出さない回答」も一つの回答。常に柔軟な姿勢が必要。しかし、ベテランになり実力も備われば、「押さば押せ、引かば押せ」(相撲の極意)で攻め続けることもよいと思います。


 『技』
  力を使わずに仕事するのが理想。そうなるまでは、楷書の段階なので、きっちりと正確に誤りのないよう気を抜かずに仕事すること。最終的には、意識せず、ぶつからず、サラサラと流麗な仕事を目指しましょう。


 『残心』
  仕事の最終チェックは怠らないこと。これは、答案用紙の再チェックと同じことなので、最終的にミスをすればその仕事の意味がなくなることもあるので注意しましょう。


  最後に『見切り』、
  自身に全く手落ちがなく、何の因果か分からない場合でも、様々な不幸が廻ってくる場合があります。厳密に言えば、これも本人の業(ごう)なのですが、なかなかそう思えないことも多いですよね。このような場合は、いくら考えても結論はでませんので、ある程度のところで「見切る」ことができないと自身を傷つけてしまいます。



  しかし、人のせいにしては絶対ダメ。消えかかっている業に新たな業を付け加えることになります。自身に恥じるところがなければ、「今回、自分自身、若しくは家族等関係者の様々な思念・行動・因縁・因果により、このような事態に陥ってしまったが、これもいったん起こってしまえばその悪因が消えてしまう証拠だろう。これくらいで済んでよかったな~。自分はなんてラッキーなんだ(笑)」と思って、それ以上深く考えないようにしましょう。これも大切な見切りです。


  何かあるのが人生です。


  困難がふりかかってきたら、びくびくと臆病になるのではなく、これも合気道の修行だと思って、『この困難をどう料理してやろうか!!』ぐらいの気持ちに切り替えて今を乗り切るのです。


  そう思う『気力』が一番大事です。
  そして、この気力を養う方法は、いつもやっている『呼吸法』。


  人生を生き抜くための武器はすべて与えてあります。

↑久しぶりの保寿剣

  卒業する皆さん。
  今まで学んだことは決して無駄にならないと信じています。


  それぞれが、より良き人生を歩めることをお祈りいたします。
  それでは、またどこかでお会いしましょう。


  合気道元徳会道場長 小谷達也


 【リンク】
◇合気道元徳会(西都道場)
https://sites.google.com/site/gentokukai/


 ◇「合気の舞」- 合気道元徳会道場長コラム
http://gentokukai.blogspot.jp/


 ◇Youtube「Aikido Gentokukai」チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCs_Khixbq0eEYtQcD27Vdnw